『ハロー!?ゴースト』 監督:キム・ヨンタク
映像がとびきり綺麗なわけでも、音楽が優れているわけでもありませんが、とにかく脚本が素晴らしいです。近年観た中で脚本部門ナンバーワンかもしれません。よくあるハートフルコメディと思いきや…やられました。
とあるサイトでこの映画を知って、そんなに期待もせずに観てみましたが、良い意味で裏切ってくれました。
こういう作品との出会いがあるから映画ってたまりません。
いろんな人に見てもらいたい映画です。
『悪人』 原作:吉田修一 監督:李 相日
原作・映画ともに観ました。
非常に生意気なことを言うと、吉田修一さんの文章って、特別綺麗な描写があるわけでも、洒落た言い回しがあるわけでもないのに、なぜかスラスラ読み進めてしまいます。
たぶん物語のテーマとゴールが本人の中で明確に強くあって、それが作品のどこを切っても滲み出ていることで、読者は薄々それを感じ取り、物語に躊躇なく入り込めているんじゃないかと思います。
映画は原作をよりマイルドに、より綺麗にした印象です。原作の方が生々しさがあり僕は好みでした。が、映画も当然素晴らしく、特に深津絵里さんは女性の色んな要素を表現できるザ・女優という感じで役者魂!を見せつけられました。