i ひとりごと!

観たもの、読んだもの、体験したことの記録

岸和田少年ダイナー

岸和田少年愚連隊』  監督:井筒和幸

岸和田少年愚連隊

高校時代、正月深夜に放送されていたのを観て以来、一番好きな映画です。10年ぶりくらいに観直してみました。

カッコイイアクションも、綺麗な風景も、あっと驚くどんでん返しもないし、思い出補正が強いのかもしれません。でも、とにかく好きなんです。

自分がすごした時代とは違いますが、ノスタルジーを感じる、街並みや会話。

主演のナインティナインをはじめ吉本の芸人さんが多く出演されていて会話のテンポが気持ちいいし、硬さがなくすごくナチュラルに聞こえます。関西弁がメインの映画を観たことがなかったのですごく新鮮に感じていたのかもしれません。

ストーリーも大きな起承転結はなく、やられたらやり返すのケンカに明け暮れる毎日を繰り返しているだけです。でも、その日々が永遠には続かないことをうっすらと描写しつつ、でもやっぱりなんとなく続いてくれそうな気持ちになるラストが良いんです。

これから先、どんな良い映画に出会っても、思い出補正の壁は高く、岸和田少年愚連隊が一番好きな映画でありつづける気がします。

 

 

『ダイナー』     平山夢明

ダイナー (ポプラ文庫)

前回読んだ『独白するユニバーサル横メルカトル』がすごくハマったので、またもや平山夢明作品を読んでみました。

これまたすごく面白い!僕は集中力が人よりかなり劣っているので、どんなに面白くても100ページ程度の一気読みもほとんどできませんが、これは後半からラストまで一気にハマって読みました。著者得意のグロテスクな描写がすごくイキイキしているし、ボンベロが作る料理の描写もよだれが出そうになります。

主人公オオバカナコの視点とそれを通して見える各人物の描写も丁寧でとても読みやすい。ストーリーも次々にダイナーに来る客が、どんな殺し屋なのか気になってどんどん読み進んでしまう。

とても良い作品に出会えました。

 

 

 

春季限定独白するらせん貞子VSホットガタカ事件

最近観た諸々です。

 

『貞子vs伽倻子』  監督:白石晃士

貞子vs伽椰子

貞子と伽椰子の特徴を生かしつつストーリーを展開させ、かつ程良く怖い!

 

 

ホット・ファズ』  監督:エドガー・ライト

ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン! (字幕版)

『ショーン・オブ・ザ・デット』と同じ顔ぶれ。サイモン・ペグとニック・フロストの掛け合いはニヤニヤできて良し!

 

 

『らせん』  監督:飯田譲治

らせん

原作を踏襲した正史ながら、リングからの貞子の変わりようが正直残念で、一言でいえば怖くなくなったため受け入れにくかったです。リングシリーズの後発作品が出れば出るほど中田監督のリングの評価が上がりそうな気がします。

 

 

ガタカ』    監督:アンドリュー・ニコル

ガタカ (字幕版)

SFを舞台にしたヒューマンドラマ?な印象でした。きっちりした世界観も展開するストーリーも面白かったです。いつばれるのか結構ドキドキハラハラでした。

メインキャストのイーサン・ホークジュード・ロウユマ・サーマンが三人とも様になっていてカッコよかったです。

 

 

『独白するユニバーサル横メルカトル』  平山夢明

独白するユニバーサル横メルカトル (光文社文庫)

短編集です。グロテスクさを含む残酷な表現とそれによって際立つ無慈悲さやささやかな希望がすごく美しく、感動すらしました。

特に最後の短編「怪物のような顔の女と解けた時計のような頭の男」が良かったです。

 

『春季限定いちごタルト事件』  米澤穂信

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)

小市民シリーズ第一弾。古典部シリーズに負けず劣らず面白かったです。青春モノはノスタルジックな世界にトリップさせてくれるので大好きです。

米澤穂信さんはボキャブラリーが豊富なのでちょこちょこスマホで意味を調べながら読むことがあり、作者と自分の知識の差に愕然&羨望です。

 

 

a la campagne(ア・ラ・カンパーニュ) 誕生日 バースデー ケーキ 15センチ

a la campagne(ア・ラ・カンパーニュ) 誕生日 バースデー ケーキ 15センチ

 

 

最近観た読んだ諸々

シュタインズ・ゲート

STEINS;GATE DVD BOX

設定・ストーリーともにすごく練られていてとにかくすごい。過去改変や並行世界など同じお題を与えられても、これ以上の作品はできないんじゃないかというくらい面白かったです。

 

 

まほろ駅前多田便利軒』  三浦しをん

まほろ駅前多田便利軒

映画、ドラマをみて最後に原作にたどり着きました。

ドラマのほのぼのした雰囲気が一番印象に残っているので、原作や映画はクールな感じがしました。事務所内の雰囲気と二人の会話が好きです。なんだかんだで優しくて暖かい。

 

 

 

『71フラグメンツ』  ミヒャエル・ハネケ

71フラグメンツ [DVD]

けっこう昔の作品ながら、現代に通じるディスコミュニケーションの問題を浮き彫りにしています。みんなそれぞれにある人生の物語が前触れもなく終わる無慈悲さが、怖くもありリアリティを感じました。閉塞感、不条理ということばがしっくりきます。

 

 

『パレード』 吉田修一

パレード (幻冬舎文庫)

こちらも映画からの逆輸入で原作を読みました。

みんなそれぞれにストーリーがあり、人間味があるように思わせておいてからの最後の人間味のなさ。モラトリアムな今を壊さないための見せかけの人間関係を見せつけられていたようでゾクッとします。

映画から入ったのでイメージしやすかったです。また映画版を観たくなりました。

 

 

ショーガール』 ポール・バーホーベン

ショーガール HDマスター版 blu-ray&DVD BOX

ラスベガスでの栄枯盛衰の映画。

自身の誇りと信念で成り上がったのに徐々に社会や権力に飲み込まれていく様は少しさびしい気持ちがしましたが、最後にはスッキリとした表情のノエミ(エリザベス・バークレー)を見てホッとしました。

 

 

『明日、君がいない』 ミュラル・K・タルリ

明日、君がいない [DVD]

とある生徒が亡くなるところから始まり、それ以前の時間に遡って物語が進みます。みんなそれぞれ人との関わりの中で悩みを持っていて怪しい。でもそんな関わりすらない孤独が、もしかしたら一番悲しいのかも、と思う映画でした。

 

 

アリス・クリードの失踪』 ジ・ブレイクソン

アリス・クリードの失踪 [DVD]

最近観た中では一番頭を使わずに観ることができた映画でした。

設定が面白いので、監督によって色んなストーリーに発展できそうな作品でした。

 

 

『うなぎ』 今村昌平

うなぎ [DVD]

カンヌ映画祭パルムドール受賞作だからというわけではないですが、なぜかフランスっぽさを感じました。

主人公の人間としての再生の物語というのが主題だとは思うけど、妄想による虚像か現実かの深読みさせる演出が良かったです。静かに印象に残る映画でした。

 

 

 

 

『バートンフィンク』イーサン・コーエンジョエル・コーエン

バートン・フィンク (字幕版)

これまた解釈の難しい映画でした。解釈のカギとなるシーンやアイテム、セリフはきちんと見せられますが、明確な答えは明示されず、受け取り手によって異なります。

色んなサイトを観ましたが、やはり解釈はそれぞれ。時代背景や人種、宗教、精神分析など、様々な観点からの解釈があり、僕自身の答えが出せていません。

なんとなくわかるけどハッキリは説明できない。でも絶対に監督は明確な答えを持っている。でも本編では教えてくれない笑。そんなもどかしさが悔しいけど面白くもある映画でした。

 

モンスターハウス』 ギル・ケナン

モンスター・ハウス [DVD]

いけてない男子が主人公のアニメ映画。子供と一緒に観ました。

小さな冒険×スピルバーグは楽しく観れます。

 

 

『感染』 落合正幸

感染 プレミアム・エディション [DVD]

普通に怖い。キャストが何気に豪華。意味不明なところもありましたが、不気味な雰囲気とビックリ箱的な怖がらせ方で、霊的なものとはまた違った楽しみ方ができる映画でした。

 

 

『天使の囀り』 貴志祐介

天使の囀り (角川ホラー文庫)

微グロなエンタメ作品。とても読みやすいです。

ジャンルはホラー?ですが怖くはないです。ただ、今後の生活において、しばらくは飲食に注意を払うようになります。

 

 

 

 

 

 

インクレディブルの覚醒

スター・ウォーズ/フォースの覚醒』  監督:J・J・エイブラムス

スター・ウォーズ/フォースの覚醒 (字幕版)

ライトセーバーで一騎打ちするシーンを観ると、子供の頃にワクワクしたあの感覚が蘇り見入ってしまいます。

スター・ウォーズシリーズは大まかなストーリーを何となく覚えている程度で、熱心に観ているわけではありませんが、映像の美しさや迫力で十分に楽しめました。そして次回作が気になりすぎます。

 

 

Mr.インクレディブル』  監督:ブラッド・バード

Mr.インクレディブル [DVD]

過去数回観ていますが、毎回楽しめます。

前半で背景が丁寧に描かれているので、やや退屈さはありますが、その分、後半の爆発力が魅力です。

スーパーヒーローの面白い要素をぎゅうぎゅうに詰め込んでいて、男の子にはたまらない作品です。

 

ロック、ストック&スナイパーの教典

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』  監督:ガイ・リッチー

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ [SPE BEST] [DVD]

同監督作品の『スナッチ』と同様、三つ巴戦の絡みが非常に楽しい映画でした。

またこんな絡み合ったのが気持ちよく解けていくような作品を撮ってほしいです。

 

 

アメリカン・スナイパー』  監督:クリント・イーストウッド

アメリカン・スナイパー(字幕版)

当然ながら、アメリカにスポットが当たっているため、アメリカ人ほど入り込んで観ることはできなかったように思います。

戦争を通して描く人間ドラマは、観る人の国籍や年代などの背景によって受け取り方が異なるはずです。以前見た中国の映画『鬼が来た!』は、中国人と日本人の物語であるため、心にグサリときました。万国共通で感想が全く同じな映画は無いですもんね。

 

悪の教典』  原作:貴志祐介  監督:三池崇

悪の教典 上・下巻セット 全2巻 (文春文庫)

悪の教典 DVD スタンダード・エディション

原作・映画ともにみました。

原作はとにかく文章が読みやすい。そして黒い家やクリムゾンの迷宮などのように、読んでてハラハラさせるようなエンタメ性がすごく高いと思います。

映画は批判的な意見が多い印象です。僕も映画より原作のほうが楽しめましたが、批判はナンセンスかとも思います。

三池監督は信条として依頼された仕事は極力引き受けられる方のようで、監督された実写化作品はかなり多いようです。ですので原作に愛着がある方には嫌われがちだとは思いますが、どんな作品でも物語をうまくまとめて約2時間の映像に収められているのはすごいと思います。批判されるべきは企画もとのほうな気がします。さすがに原作にあるような生徒一人一人の心情や蓮実の心理を表現するには2時間じゃおさまりそうにないです。

でも、やっぱり映画は実写化ばかりじゃなくて、オリジナル作品をたくさん作ってもらいたいとも思います。

実写化の方が採算がとれてしまう現状がどうにか変わってほしいです。

 

 

ハロー!?悪人

『ハロー!?ゴースト』  監督:キム・ヨンタク

ハロー!?ゴースト [DVD]

映像がとびきり綺麗なわけでも、音楽が優れているわけでもありませんが、とにかく脚本が素晴らしいです。近年観た中で脚本部門ナンバーワンかもしれません。よくあるハートフルコメディと思いきや…やられました。

とあるサイトでこの映画を知って、そんなに期待もせずに観てみましたが、良い意味で裏切ってくれました。

こういう作品との出会いがあるから映画ってたまりません。

いろんな人に見てもらいたい映画です。

 

 

『悪人』   原作:吉田修一    監督:李 相日

悪人

悪人

 

原作・映画ともに観ました。

非常に生意気なことを言うと、吉田修一さんの文章って、特別綺麗な描写があるわけでも、洒落た言い回しがあるわけでもないのに、なぜかスラスラ読み進めてしまいます。

たぶん物語のテーマとゴールが本人の中で明確に強くあって、それが作品のどこを切っても滲み出ていることで、読者は薄々それを感じ取り、物語に躊躇なく入り込めているんじゃないかと思います。

映画は原作をよりマイルドに、より綺麗にした印象です。原作の方が生々しさがあり僕は好みでした。が、映画も当然素晴らしく、特に深津絵里さんは女性の色んな要素を表現できるザ・女優という感じで役者魂!を見せつけられました。

 

 

2016年11月バス釣り

久々のバス釣りに行ってきました。

天気は晴れでしたが、前日から気温がかなり下がっててとにかく寒かったです。

しかし、水はそんなに冷たくはなかったので1匹くらいは釣れるだろうと…。

 

ダウンショットとシャッドで勝負。

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子バスが1匹釣れました。

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昼間から行きましたが、とにかく寒かったので1時間で退散しました。

 

モチベーションが上がらないので、もう釣り納めかもしれません。