今年最後に観た映画は『殺人の追憶』でした。
実際に起きた殺人事件を題材にしているそうです。
ミステリーチックな内容だと勝手に思い込んでいましたが、なかなかのヒューマンドラマでした。人間臭さ全開です。
警察内部のやり取りなどは違和感を感じるところもありましたが、韓国映画なもんで文化や風習の違いから当然あるものだとして受け入れられました。
メインキャストの二人、田舎者刑事パクと都会から来たエリート刑事ソの対比が面白かったです。
片や力ずくで解決を図り、片や頭を使ってスマートに解決を図る。その二人が犯人を追う中で徐々に余裕を無くしていき、当初の強引さが鳴りを潜めたり、冷静さを欠いていく様は見ものでした。
とくに田舎者刑事パク役のソン・ガンホが最後あたり、やるせなさや、やり場のない怒り・悲しみを表情だけで魅せる演技は素晴らしかったです。
また、カラーを抑えた暗い雰囲気の演出や単純明快ですっきり終わらない結末も僕の好みで良かったです。
自分で選んでおきながら、正直あまり期待していなかったので、その分より面白く感じました。